少年期の身体的成長を科学する(2)
少年期にゴールデン・エイジという時期があります。
小学3年生の息子は、この黄金期の入り口にいます。
小学校低学年では、動作に対して明確な目標が
持てないことが、研究ではっきりしてきました。
例えば、砂場で遊ぶのにスコップを取りにいった
子供が、その途中アリの行列を見かけて座り込み、
凝視することに夢中になったりします。
これらの動きは、集中力がないから起こるのではなく、
逆に、非常に高い集中力を持っていながら、ただ
その力を継続できないために起こるそうです。
ですので、この小学低学年期には、1つのことを
完璧にマスターさせようと、躍起になりすぎると、
この時期の特徴である運動経過全体を壊してしまう
危険性が高まってきますので注意が必要です。
しかし、小学校3-4年生頃からは、目的への指向性が
次第に明確になり、無駄な動きがなくなってきます。
こうなると、いよいよゴールデン・エイジ(黄金期)
と呼ばれる一生に一度しかない即座の習得が可能な
時期の訪れとなります。
小学3年生の息子は、この黄金期の入り口にいます。
小学校低学年では、動作に対して明確な目標が
持てないことが、研究ではっきりしてきました。
例えば、砂場で遊ぶのにスコップを取りにいった
子供が、その途中アリの行列を見かけて座り込み、
凝視することに夢中になったりします。
これらの動きは、集中力がないから起こるのではなく、
逆に、非常に高い集中力を持っていながら、ただ
その力を継続できないために起こるそうです。
ですので、この小学低学年期には、1つのことを
完璧にマスターさせようと、躍起になりすぎると、
この時期の特徴である運動経過全体を壊してしまう
危険性が高まってきますので注意が必要です。
しかし、小学校3-4年生頃からは、目的への指向性が
次第に明確になり、無駄な動きがなくなってきます。
こうなると、いよいよゴールデン・エイジ(黄金期)
と呼ばれる一生に一度しかない即座の習得が可能な
時期の訪れとなります。
さて、生物学で臨界期という言葉があります。
これは、ある一定の時期にある特定の刺激を受けないと
正常な機能が発達せず、その後に教育を施したとしても
取り戻せない特別な時期を言います。
運動機能に関して言えば、ある意味、この時期はその
臨界期に相当する時期で、この期間に覚えないと後に
取り返すことが難しいものが沢山あります。
特に、新しい運動経過を即座に把握し習得することや、
多様な条件に対して上手く適応する能力はこの時期に
著しく向上するのです。
この時期は、運動を理性で捉えるのではなく、我々が
言葉を覚えた経過と同じように、その運動に共感して
その習得の手順を飛び越えて、運動を習得してしまう
素晴らしい能力が備わっています。
これは、大脳皮質の可塑性が高い状態であり、かつ
動作に必要な骨格や筋力がある程度備わった状態である
唯一の時期だからできる所業なのだそうです。
特に、この大脳皮質の可塑性は、年齢とともに低下する
ために、思春期に入ってしまうとクラムジーと呼ばれる
スキル取得に不利な時期が訪れ、以降この黄金期は二度と
帰ってくることはないのです。
故に、この年代の子供は、どんな技術でも驚くほど早く
吸収する能力があり、どのような技術やスピードや
プレッシャーのなかでも完璧に行うことが可能になります。
強さよりも、動作の正確性に重点を置いたほうが効果的です。
指導のポイントとしては、まず良いお手本を見せることです。
模倣能力に優れたこの時期は、良いプレーを沢山見せること
で飛躍的にスキルを取得します。反復練習にも効果が現れる
ようになりますが、その動作取得への高いモチベーションに
左右され、単調で意味を感じない反復への拒否反応が生じると
上手くいきません。「それができると、こんなに得をする」と
理解させることが肝要になります。
複雑な動作を即座に神経回路で繋ぐことができる(疎通という)
この時期は、疲労する状態まで運動を継続させないことも
大事になります。またスポーツは、状況判断があってこそ、
技術が生きるので、できるだけゲーム形式の練習のなかで、
習得させるコーチング技術も必要になります。実際の試合を
観戦させ、ゲームの全体観を理解させることも効果的です。
また、内的動機付けとして、褒めることも重要になります。
この時期の子供の認めてもらいたい欲求は、非常に大きく、
逐一褒めてあげることが、本人のやる気に繋がります。
●筋力
この時期の筋力は、速筋線維が未発達で、男性ホルモンの
分泌も少ないため、伸びる準備要素は少ないといえます。
それでも、全く伸びないということではないですが、もし
野球であれば、その筋力を養う時間をさまざまな動作や
技術を正確に行える練習に使ったほうが効率的といえます。
筋力は、思春期以後に飛躍的に向上します。
●持久力
持久力も野球と切り離してトレーニングさせるようなことは
しないでよいようです。しかし、持久力は発達粋に入っており
トレーニングすれば、伸びる準備がある時期でもあります。
実際、持久力は身長の伸び率がピークになるとき、習得する
のに一番有利な時期に重なります。スキャモンの発育発達曲線
によれば、効率的なトレーニング時期は、13〜16歳頃ですから
丁度、中学生の頃でしょうか?この時期は、他の練習のなかで
鍛えられるくらいで十分かと思います。
●スピード・アジリティ
スピード系の養成こそ、この時期に最適です。但し、
筋力的負荷がかかれば、神経系に対する刺激は低下するので、
筋力を育成するようなスピード系トレではなく、細かい
ステップや反転、反応の速さなどといった神経系の発達を
重点を置いて促すべきです。
この時期に忘れてはいけないものは、スポーツを楽しむ心です。
懸命に教えるのはいいですが、やり過ぎやプレッシャーの
与えすぎは、次第に子供からスポーツを遠ざけてしまいます。
このゴールデン・エイジでの特性がわかったところで、
次回は、その具体的なトレーニング方法。 のはずですが、
その前に、その方法に至る考え方、つまり、このトレーニング論の
概念的なところをご紹介します。
これは、ある一定の時期にある特定の刺激を受けないと
正常な機能が発達せず、その後に教育を施したとしても
取り戻せない特別な時期を言います。
運動機能に関して言えば、ある意味、この時期はその
臨界期に相当する時期で、この期間に覚えないと後に
取り返すことが難しいものが沢山あります。
特に、新しい運動経過を即座に把握し習得することや、
多様な条件に対して上手く適応する能力はこの時期に
著しく向上するのです。
この時期は、運動を理性で捉えるのではなく、我々が
言葉を覚えた経過と同じように、その運動に共感して
その習得の手順を飛び越えて、運動を習得してしまう
素晴らしい能力が備わっています。
これは、大脳皮質の可塑性が高い状態であり、かつ
動作に必要な骨格や筋力がある程度備わった状態である
唯一の時期だからできる所業なのだそうです。
特に、この大脳皮質の可塑性は、年齢とともに低下する
ために、思春期に入ってしまうとクラムジーと呼ばれる
スキル取得に不利な時期が訪れ、以降この黄金期は二度と
帰ってくることはないのです。
故に、この年代の子供は、どんな技術でも驚くほど早く
吸収する能力があり、どのような技術やスピードや
プレッシャーのなかでも完璧に行うことが可能になります。
強さよりも、動作の正確性に重点を置いたほうが効果的です。
指導のポイントとしては、まず良いお手本を見せることです。
模倣能力に優れたこの時期は、良いプレーを沢山見せること
で飛躍的にスキルを取得します。反復練習にも効果が現れる
ようになりますが、その動作取得への高いモチベーションに
左右され、単調で意味を感じない反復への拒否反応が生じると
上手くいきません。「それができると、こんなに得をする」と
理解させることが肝要になります。
複雑な動作を即座に神経回路で繋ぐことができる(疎通という)
この時期は、疲労する状態まで運動を継続させないことも
大事になります。またスポーツは、状況判断があってこそ、
技術が生きるので、できるだけゲーム形式の練習のなかで、
習得させるコーチング技術も必要になります。実際の試合を
観戦させ、ゲームの全体観を理解させることも効果的です。
また、内的動機付けとして、褒めることも重要になります。
この時期の子供の認めてもらいたい欲求は、非常に大きく、
逐一褒めてあげることが、本人のやる気に繋がります。
●筋力
この時期の筋力は、速筋線維が未発達で、男性ホルモンの
分泌も少ないため、伸びる準備要素は少ないといえます。
それでも、全く伸びないということではないですが、もし
野球であれば、その筋力を養う時間をさまざまな動作や
技術を正確に行える練習に使ったほうが効率的といえます。
筋力は、思春期以後に飛躍的に向上します。
●持久力
持久力も野球と切り離してトレーニングさせるようなことは
しないでよいようです。しかし、持久力は発達粋に入っており
トレーニングすれば、伸びる準備がある時期でもあります。
実際、持久力は身長の伸び率がピークになるとき、習得する
のに一番有利な時期に重なります。スキャモンの発育発達曲線
によれば、効率的なトレーニング時期は、13〜16歳頃ですから
丁度、中学生の頃でしょうか?この時期は、他の練習のなかで
鍛えられるくらいで十分かと思います。
●スピード・アジリティ
スピード系の養成こそ、この時期に最適です。但し、
筋力的負荷がかかれば、神経系に対する刺激は低下するので、
筋力を育成するようなスピード系トレではなく、細かい
ステップや反転、反応の速さなどといった神経系の発達を
重点を置いて促すべきです。
この時期に忘れてはいけないものは、スポーツを楽しむ心です。
懸命に教えるのはいいですが、やり過ぎやプレッシャーの
与えすぎは、次第に子供からスポーツを遠ざけてしまいます。
このゴールデン・エイジでの特性がわかったところで、
次回は、その具体的なトレーニング方法。 のはずですが、
その前に、その方法に至る考え方、つまり、このトレーニング論の
概念的なところをご紹介します。



コメント
秘密のコメント
素敵なコメントありがとうございました。
コメントを投稿する