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少年野球に期待するもの

今どきの親参加型システムで、少年野球を
やっていると、親のほうが熱を上げすぎて、
年代に見合った指導を忘れがちになり、
かえって子供の成長を蝕むことがあるそうです。

少年期の野球チームでのレギュラー取りに
剥きになり過ぎたり、過剰な期待から結果を
すぐに求める余りに、厳し過ぎる指導を
行ったり、あれこれと新たに興味の出てくる
時期に、野球一色の生活を強いたりすることが、
少なからず起きてしまうそうです。

そういう親御さんは、得てして、お子さんに
対する愛情に溢れており、性格は真面目だとか。

きっと我を忘れてしまうのでしょうね。
気持ちはわかる気がします。。

非常に危険な匂いがするので、今のうちに、
このような落とし穴に陥いらないためにも、
私がどのような思いで、息子の野球に接しているのか、
いつでも読み返せるように記録しておきたいと思います。


そもそも野球は、技術的にも、ルール的にも
難易度が高いスポーツのひとつだと思います。
小学校低学年の体力では、大人が思うほど
上手に出来ないのも、本来致し方ありません。
私の拙い経験でも、中2くらいにならないと、
自分の肩が強いかどうかもわからないのです。

息子は今、8歳になったばかり。
彼がいつまで野球をやるのかわかりませんが、
彼の成長のために、私が野球に託しているのは、

・好きな事を持つ幸せ・それができる喜び
・できなかったことが、できるようになる喜び
・好きなことに打ち込める幸せ・夢を描ける幸せ
・自分を奮い立たせる強さ、他者を勇気づける優しさ
・他者から認められる喜び、頼り頼られる幸せ
・勝つことの充足感・負けることの屈辱感
・努力することの崇高さ


整理すると、こんな感じでしょうか。

なんだか野球とあまり関係ない話になってきましたが、
これらの体感にこそ、私の本来の願いがあります。


ここに私が高校生の頃、甲子園の強豪として一大旋風を
巻き起こした池田高校の故蔦監督の良書があります。



フルスイングを常とし、あまりバントをしない
彼の野球指導は、当時は彼の性格的な趣向から
来るものと誤解されていましたが、実は、芯を
外しても腕力があれば飛ぶという、金属バットの
特性が活かされた指導法でした。
そのために、日々筋トレを重視するというのも、
大変理に適ったものであり、当時の蔦野球は
「攻めダルマ」と呼ばれ、恐れられていました。

彼は飲んべえとしても有名で、酩酊して街を
徘徊している姿もよく目撃されたそうですが、
終始一貫として、高校野球から教育的視点を
外さない大人でもありました。

以下を読むと、彼がただ単に野球を教えて
いただけではないことがよくわかります。


攻めダルマ蔦さん 大川公一著
【負けからの出発】の章より抜粋

いいか、負けを不名誉と思うな。
負けて『もう野球やめた』などと
投げ出したんでは、男がすたる。

負けなんかどうでもいい。
負けても一からやり直す心構えが大事じゃ。

負けのみじめさは、
敗者のみにあたえられる栄光への糧であり、
負けのみじめさの中で新たな闘志をいだき、
さらに前へ進んでいくことを知った若者は強い。

負けることが不名誉でないと知った若者には、
他人への思いやりの心も育つ。

大切なのは、負けてもそれにくじけずに
また頑張ることだ。

負けたら一からやり直せばよい。
たたきのめされても、また立ちあがり戦いをいどんでいく、
その努力と勇気が何よりも大事なのである。



こんな指導者に恵まれた方は、幸せですね。

人生は、大なり小なりの勝負ごとの連続といえます。
小事なら兎も角、大事には勝たないといけません。

大事と小事を見分ける大局観も必要です。
例えば、真剣に野球に取り組むのなら、今は
ボロ負けでもよい、勝負処は18歳か22歳でしょう。

また、勝ちへの執着と他者への思いやりは、
強者に求められる絶対条件であり、早いうちに
息子にぜひ習得させたい資質でもあります。

しかしながら、一人の人間が、勝ち続ける
人生などは、絶対にありえないのです。

問題は負けたときに、どうするのか?
熱心に打ち込むものほど、耐え難いほどの屈辱を
被るものですし、そうでなくても、世の中には
理不尽さも横行しています。
熱を込めた人生ほど、この対処の連続なのです。

これこそ父として、息子に教えたい大事です。
こういうことは、我が身をもって体験しないと
理解ができませんし、またすぐに身に付くものでも
ありません。

彼がいろんな体験をして、大人になる。

親は、ほんの一瞬しか、垣間見ることができない
のでしょうが、そんな貴重な風景を眺めながら、
一喜一憂してゆけたらと願っています。

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